吉野を思い出した

本の包みが二つ郵便受けに入っていた。『村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝』と『神界のフィールドワーク 霊学と民俗学の生成』。どっちも届くのが早い。

先に頼んだのは伊藤野枝伝だが野枝さんがどういう人かは推察できるから、未知の方向の神界のほうを先に読むことにした。ちょこっと読み出したらおもしろい。途中でやめずに最後まで読めそう。

最初の章で、著者は吉野下市口から山道をたどって天川に行く。

むかしのことだが、吉野下市口で電車を降りて春浅い吉野へ行ったことがあるのを思い出した。夕方大阪に帰ってジャズ喫茶マントヒヒにはじめて入った。それで70年代のはじめのことだとわかる。

すごく寒かった。吉野の山をずんずん登って行ったところの小さな茶店に入った。まるで漱石の『草枕』の茶店にいたおばあさんのような人がお茶を淹れてくれた。七輪を抱くようにしてお酒も頼んだっけ。今朝採ったというワラビを買って、七輪から離れて寒さに震えながら帰った。

そのずっと前のこと、下市口からバスでどっかへ行って、それからずいぶん歩きキャンプしたことも思い出した。

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